2013年6月27日木曜日

ボーンブロス、作ったことありますか?

鶏ガラスープ、豚骨スープ、魚のあらで取ったスープ、煮干しやかつおのだし汁等。
特にだし汁は日本の食卓には欠かせませんね。
このだし汁、味のためだけにインスタントを使ってしまったりするのですが、実は本物のだし汁はミネラルの宝庫だということをご存知ですか?
特に海水にはミネラルが豊富。
海から取れる海藻、貝や魚は日本では昔から慣れ親しまれてきた食べ物ですね。

アメリカに住んでいると、海のものを食べる機会が本当に少なくなります。
特に内蔵を一緒に食べる小魚や貝等。
魚のあらなどもその辺のスーパーでは手に入りません。
では、アメリカではどのようにミネラルを摂っているのか?

乳製品です。
牛乳やチーズ、ヨーグルトは、カルシウムやリンが豊富。
その他にもミネラル吸収に必要な脂溶性のビタミンが含まれています。

ところが最近気がついたのですが、私は乳製品とあまり相性がよくありません。
去年から悩まされた大人ニキビ、ある日もしやと思い牛乳を飲むのをやめたらほとんど出なくなりました。
以前ミルクは飲まない方がいい?で触れましたが、牛乳に含まれるカゼインというタンパク質、実はすごく消化しにくいものなのです。
私に限って言えば、チーズやヨーグルトはまだ大丈夫なようですが、ミルクがどうも体に負担になるらしいので、最近ではちょこっとチーズをつまむ程度にしています。

で、乳製品のだめな私がミネラルの豊富な食べ物を探すと、ボーンブロスに行き着くのです。
ボーンブロスとは、牛や豚、鳥、魚の骨からとるスープのことです。
骨のミネラルだけでなく、骨の周りについた肉や脂肪の成分も一緒にスープに溶け出してきます。
中でも積極に摂りたいのがゼラチン。骨の周りの肉にはゼラチンが多く、うまくスープを作ると冷えたスープがプルプルと固まります。
日本でいう魚の煮こごりなんてゼラチンの宝庫ですね。

ゼラチンは消化しやすいだけでなく、長年の加工食品や食品添加物の影響で炎症を起こしている胃腸の粘膜を保護する働きをします。
美肌にも欠かせませんね。

下の写真は、数ヶ月前にファーマーズマーケットで買った牛の骨。
確か首の辺りだったような。


DSC_0368.jpg

これを野菜(くず)と少量のアップルサイダービネガーと一緒にスロークッカーに入れてlowでゆっくりコトコトと煮込みます。
酢を入れると骨の成分が溶けやすくなるのだそうです。
この時は骨を事前に焼きませんでしたが、オーブンで10分ほどブロイルしてから煮だすと風味が増すそうです。

こっちはオーブンで焼いた骨。
DSC_0384.jpg

これに野菜とスパイスを入れる。
DSC_0389.jpg

こんな感じで煮込む。
DSC_0372.jpg


煮込むこと1日。
DSC_0377.jpg

煮込んだら野菜や骨を漉して、瓶で保存します。
image_20130629153059.jpg

普段からなるべくこのブロスを食事に取り入れるようにします。
例えばご飯を炊くときに水の代わりにブロスを使います。
ビタミン、ミネラルとゼラチンが摂れるので、おにぎりだけでも栄養素の濃い食事になります。

先日ファーマーズマーケットでいつも卵を買っている鶏屋さんが、鶏の足を売っているのを発見しました。
鶏の足はいいゼラチンが出ると聞いていたので、早速購入し、手羽先や他の骨と一緒に鍋へ。

ちょっとグロースな写真ですよ。







DSC_0630.jpg


ひぇ〜。

取れたスープはおいしくいただきました。

牛の骨は3〜4回スープが取れます。
もちろん回が進むごとに風味が落ちて行きますが、骨が触ったらもろく崩れるぐらいまでミネラルを十分に取り出します。
鶏の骨はだいたい1回で骨が指でつぶせるくらいになってしまいます。

今は肉だけを買える時代ですが、昔は骨も皮も無駄にするところがなかったのですね。
命を無駄にせずありがたくいただくという心を私たちは忘れてしまっているのだと改めて気づかされます。



乳製品を食べたり飲んだりする習慣のなかった日本では、ミネラルは主に海のものから摂っていたと言われています。
海藻やのり、貝、魚。
海外に住んでみると、改めて日本の食文化の奥深さには感動するあまりです。

このミネラルの質が、骨や歯に影響するのをご存知でしたか?
そのお話はまた次の機会に。

0 件のコメント:

コメントを投稿